お医者さんレポート
広島の医師を取材して、病気の原因や症状、検診、地域医療のこと、先生の患者に対する思いなどを記事にまとめました。
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歯周病とインプラント治療|中田正樹 先生|ブライトデンタルクリニック(中区・三川町)
歯を残す治療も、インプラント治療も、決め手となるのは「歯周病治療」
いつまでも健康な自分の歯でいられるために、歯周病の予防と治療は欠かせません。また、インプラント治療を安全に行うためにも、術前術後の確実な歯周病治療が絶対条件になるそうです。
今回伺ったのは、中区三川町にある「ブライトデンタルクリニック」。アメリカで歯周病の知識を専門的に学んだ経験を持つ中田正樹院長に、歯周病とインプラント治療の密接な関係についてお話頂きました。
歯周病菌の徹底除去を優先した治療計画によって、様々な症例のインプラント治療を手掛けてこられた中田先生は、歯周病・インプラント治療のスペシャリストです。日本では歯周病治療が適切に行われていない現実や、賛否両論のあるインプラント治療の問題点など、興味深い話も聞かせて頂きました。
保険が適用される矯正治療とは|花岡宏一 先生|花岡矯正歯科クリニック(中区・大手町)
厚労省が定めた先天疾患や顎変形症手術前後の矯正なら要チェック!
歯の矯正はお金がかかるから、とはじめからあきらめている方はいらっしゃいませんか。実は健康保険が適用になる矯正があって、厚生労働省によって定める先天疾患にあてはまると診断されたり、顎変形症の外科手術の前後に行う矯正であれば、全額自己負担だと思っていたものが1割負担で矯正可能になります。
ただし、どこの医療機関でもその治療ができるわけではなく、認可された医療機関で診断・治療してもらう必要があります。現在、健康保険が適用になる矯正歯科治療を行なえる医療機関は、広島近辺では16機関のみ。
今回はその中の1つ、広島市中区にある花岡矯正歯科クリニックの花岡宏一先生に、健康保険で治療が可能になる矯正歯科治療について詳しくご説明いただきました。
誰にでもあてはまる話ではありませんが、知らないと損をする人がきっといるはずです。ぜひご一読いただき、参考にしてください。
正しい歯磨きと定期ケア|湯浅賢一 先生|医療法人 大原駅前歯科(安佐南区・伴東)
心地よい定期ケアと正しい磨き方で大切な歯を守りましょう
毎日の歯磨き。しっかり磨いているつもりでも必ず磨き残しが…。また、電動歯ブラシも正しく使わないと歯が摩耗したり歯茎が痩せてしまいます。
今回は、安佐南区伴東(大原駅前)の「医療法人 大原駅前歯科」湯浅賢一院長に、家庭でのブラッシングと歯科医院でのクリーニングについてお伺いしました。
虫歯や歯周病を予防するには「正しい磨き方」と「定期的なクリーニング」のWケアが重要です。
クリーニングの心地よさとツルツルの歯を知れば、きっと定期ケアが楽しみになるはず。
子どものうちからしっかりケアする事はもちろん、虫歯や歯周病の経験者も年齢を問わず「気付いた時がスタート」です。治療だけでなく予防ケアの場所として歯科医院を活用し、健康な自分の歯を1本でも多く持ちましょう。
健康を支える矯正歯科について|井藤一江 先生|井藤矯正歯科(佐伯区・五日市駅前)
整った歯並びと噛み合わせは、健康やバランスの良い骨格形成に密接に関わっています。
歯列矯正というと美しい口元を演出するためのものだと思っている人が多いのではないでしょうか。ところが実際は矯正することには見た目の良さを追及する以上に大切な目的があります。例えば歯並びが悪いとむし歯や歯周病の原因になります。また、噛み合わせが悪いと唾液がうまく分泌されずに栄養摂取に影響を及ぼします。
今回のレポートは、日本矯正歯科学会指導医であり、認定医でもある井藤矯正歯科の院長、井藤一江先生に、見た目だけではなく、矯正治療がいかに健康と密接に関わっているかについてお話いただきました。井藤先生は広島大学歯学部付属病院にて矯正科の講師として長く勤務なさった後に開業なさっています。
家族みんなのかかりつけ歯科|小田恵子先生|あおぞら歯科医院(安芸郡・府中)
子どもでも大人でも治療では意思疎通を大切にする、地域の頼れるお母さん先生
府中小学校から歩いてすぐのところ。青空をイメージした水色の大きな看板が印象的な「あおぞら歯科医院」があります。今回は院長の小田恵子先生に、診療を通じて感じていることや子どもが治療を受ける際のアドバイスなどを伺い、興味深い話をたくさん聞かせて頂けました。
地域の幅広い年代の患者さんに親しまれている小田先生は、朗らかな雰囲気の話しやすい先生。歯科診療に携わりながら4人の娘さんを育てた育児の先輩とあって、子育て中のお母さんにとって頼もしい存在です。母子で通っているという方も多いそう。
子どもに「噛む癖」を付ける、とっておきの方法も教えて頂けたので、お子さんのいるご家庭では是非やってみてください。
むし歯菌・歯周病菌を的確にコントロール/歯周内科治療|有田 竜二 先生|有田歯科医院(中区・小町)
最新のむし歯・歯周病治療「歯周内科治療」「バクテリアセラピー」について
食事のあと歯を磨かない人はほとんどいませんよね。毎日歯磨しているのになぜむし歯になったり、歯周病になるのでしょう。
口の中にはもともとむし歯や歯周病の原因菌も含む、約400〜700種類の細菌が存在しています。むし歯や歯周病を防ぐには、悪玉菌をできるだけ減らし、歯だけでなく体にも有益な善玉菌を増やす、という口の中の細菌コントロールがたいへん有効に作用することをご存知でしょうか。
今回は、中区小町にある有田歯科医院の有田竜二先生に、細菌をコントロールして健康な口の状態を保つ歯周病内科治療について詳しくお話をうかがいました。最新の検査方法や治療方法をいろいろと教えていただきましたよ。ご一読ください。
顎顔面矯正について|前田秀朗先生|前田歯科(安佐南区・上安)
「顎顔面治療」で、あごの正しい成長を促し、歯を本来の正しい位置に
子どもの歯から大人の歯へ生え変わる時期、顎の骨も活発に成長します。ですが、近ごろでは、顎の未発達が原因で歯並びに問題がある子どもが増えていると言います。矯正治療と言えば歯並びをきれいにするイメージですが、その根本的な原因から解決する「顎顔面矯正」があるのをご存知ですか? 顎骨の成長を促し、顎全体のバランスを整えることで、本来の正しい歯列に導く子どもの矯正治療があるんですよ。今回は、「前田歯科」の院長、前田秀朗先生に、顎顔面矯正について伺いました。成長段階にある子どもだからこそ効果的な治療法があることを、是非知ってもらいたいと思います。
気をつけて!「お口、ポカン」と「口呼吸」|土井伸浩 先生|土井ファミリー歯科医院(安佐南区・上安)
気をつけて!「お口、ポカン」と「口呼吸」
10歳頃になると男女共に罹患率が50%を超えるという「歯肉炎」。
そんな歯肉炎の子どもたちによく見られる「口呼吸」や「お口、ポカン」の弊害はそれだけではありません。
今回は、全身との関わり合いや口腔機能を含めた包括的な診療を行っている「土井ファミリー歯科医院」の土井伸浩院長にお話をうかがいました。
土井先生は日本歯周病学会歯周病 専門医・指導医と日本口腔インプラント学会 インプラント専門医のダブルライセンスを持ち、歯牙移植も数多く手がけるスペシャリストである一方、講演や研究などでお忙しい中、農業にも勤しみ、地域の子どもたちへの啓蒙・普及活動などにも取り組んでおられ、バイタリティと探究心に満ちた、明るく楽しい先生です。
口腔外科疾患なら全身麻酔下での手術までする歯科医師|中井弘毅 先生|中井歯科口腔外科医院(中区・紙屋町)
顔面や頸部、顎を開く手術は何科の担当?
むし歯が悪化したら……歯周病が悪化したら……最悪の状況に陥ったと想定して、歯がなくなるイメージはあっても、まさか命に関わるとは思いませんよね。
ところが実際には、1本のむし歯や歯周病が原因で、命に関わるような手術が必要になることもあるのです。その手術を担当するのは外科の先生? いえいえ、口腔外科医が担当します。
口腔外科は、歯が原因または口腔や顎(あご)などに関連したことであれば、顔面や頸部を開く手術もする、歯科医の中でも選りすぐりのスペシャリストなのです。
今回は広島市中区にある中井歯科口腔外科医院の院長、中井弘毅先生に、口腔外科と一般歯科の違い、口腔外科と外科医の違いといった基本的なことをはじめ、口腔外科の先生方が一体どのような医療に関わっていらっしゃるのかについて、たくさんお話をうかがってきました。今まで知らなかった歯科医療の一端を垣間見る事ができますよ。
子どもの歯/CTを使った高精度診断 |山脇典士 先生|山脇歯科(安佐南区・長楽寺)
「歯磨きを嫌がる」「永久歯が生えてこない」子どもの歯/CTを使った高精度診断
小さいうちは、生えてきた歯を1本1本確認したり、母子手帳や育児書などで成長やメンテナンス方法について勉強したりと、パパやママが細かく面倒をみることの多い子どもの歯ですが、幼稚園・保育園〜小学校にかけては歯が生え変わったり、虫歯になりやすい奥歯が生えてきたり、虫歯になったりと、お口の中に様々な変化が起きます。
今回は、安佐南区長楽寺「山脇歯科」の山脇典士院長に、子どもの歯の生え変わりや6歳臼歯に関する疑問、保護者が気を付ける点などについてお聞きました。
最新機器を導入することで原因や病状を極力見逃さず、丁寧な説明と治療、予防メンテナンスに力を入れられている山脇院長。CTを使ってどのようなことができるのか、という話も教えていただきました。
口腔ケア・摂食嚥下リハビリテーション|藤本文彦 先生|藤本歯科クリニック(呉市・阿賀北)
多種連携でしっかりサポート。口腔ケア・摂食嚥下リハビリテーションでQOL向上
皆さんは「口腔ケア」と聞いて、どのようなケアを思い浮かべますか?
お口の中を清潔に保つことや義歯などをきちんとメンテナンスすることは、虫歯や歯周病、口臭などの予防になりますが、「口腔ケア」で行われるのはそれだけではありません。
歯肉・頬部のマッサージ、食事の介護、口腔乾燥予防、咀嚼・摂食・嚥下や発音・構音のトレーニングなど多岐にわたり、誤嚥性肺炎の予防、インフルエンザの罹患率低下、食欲増進、味覚の保持、上肢や手指のリハビリなど、実にたくさんの効果があるんです。そのことによってコミュニケーションの円滑化をはかることができたり、爽快感を得ることができたり、食事をおいしく食べられるようになったり、人が生きていく上で大事なQOLを大きく向上させます。
今回は呉市で多職種チームを組んでの訪問診療など、介護現場においても積極的な取り組みを行っておられる「藤本歯科クリニック」藤本文彦院長にお話をうかがいました。
子どもの健康と正しい発育のために|小田 義仁 先生|小田歯科・矯正歯科(安佐南区・大町)
子どもの健康と正しい発育のために大人が気を付けてあげられること
すぐに転ぶ、骨折しやすい、しゃがめない、片足立ちできない、腕がまっすぐ上がらない、手すりがないと階段をのぼれない、肩こりがひどい、などなど…高齢者に多いとされているロコモティブシンドロームが子どもたちにも増えている事、ご存じですか?
文部科学省もこれらの事態を重くみて、現在は学校健診に運動器検診も取り入れられるようになっています。
多くの公園はボール遊び禁止、小学生になるとゲームをしたり習い事や塾で多忙になったり…、外遊びの場所も時間も大きく減った子どもの生活は昔と大きく変わっています。
運動不足により正しく発育できなかった身体は、その部位が正しく機能しないだけでなく、あちこちに歪みを生じさせる事になってしまいます。
今回は安佐南区「小田歯科・矯正歯科」の小田義仁院長に、パパ・ママをはじめ周りの大人たちにぜひ気を付けてもらいたい子どもの発育についてお聞きしました。
足、呼吸、舌、嚥下など、普段の生活で大人が少し気を付けてあげる事で、子どもの体の正しい成長につながります。
ぜひ参考にして、健康な体づくりにお役立てください。
生活の質を大切にした糖尿病治療について |粟屋智一 先生|いつかいち駅前内科(佐伯区・五日市駅前)
糖尿病の治療
糖尿病は初期の自覚症状がほとんどなく、気付いたときには重度の合併症を発症しているケースが多い恐ろしい病気です。しかも一度発症すると完治は難しく、血糖値を上手にコントロールしながら合併症の発症を予防し、進行を食い止める必要があります。
一生のお付き合いになる治療だからこそ、患者さんの生活の質QOL(Quality of life)を確保することがとても大切だとおっしゃるのが、佐伯区にあるいつかいち駅前内科の院長、粟屋智一先生です。
今回は糖尿病の合併症について詳しくご説明いただきながら、粟屋先生がいつも大切にしている患者さんとの対話やフットケアなど、患者さんの生活の質QOLを意識した治療についてお話をうかがいました。
話を聴く、手当てをする、患者さん目線の医療|石川 哲大 先生|石川内科外科クリニック(佐伯区・海老園)
地域医療の本質とは。緩和ケアや自律神経失調に必要なこと
総合病院外科のトップとして長年勤め、地域医療で全国的に有名な尾道での緩和ケア経験を通し、医療の進歩や環境の変化に伴い出てきた問題を見つめる石川哲大先生。
2014年に開業された佐伯区海老園「石川内科外科クリニック」で、本当に大切な医療とはなにか、地域医療の本質とはなにかを考えた診療を実践されています。
日本緩和医療学会の緩和ケア指導者研修修了という最も進んだ資格を持ち、今年の第29回日本医学会総会のシンポジウムでは、尾道における在宅緩和ケアについて発表されました。
そんな石川先生が考える地域医療とは?また、データ上は異常がないのに体調が悪い、めまいや頭痛がする…といった自律神経失調への対応についてもお伺いしました。
美容医療による心のケアについて|林 道義 先生|並木Sクリニック(中区・三川町)
顔を治すのは見た目のケア? それとも心のケア?
美容医療というと、顔面の重瞼術、各種しわ取り術や躯幹の脂肪吸引、豊胸術、身体各部の瘢痕修正術や痣などの除去を行う美容外科手術、そして種々の美容皮膚科的治療などがあります。実は、これらの治療が表面的な美しさを追求するだけでなく、心のケアにもつながっていることはなかなか認識されにくいようです。
今回は中区三川町にある並木Sクリニックの林 道義院長に、大学病院で形成外科医として長年勤めた後に美容外科の院長になられた経緯などをうかがうと共に、形成外科と美容外科の違いといった基本的なことから、先生の美容医療に対する思いなどについてお話を聞いてきました。
美しくありたいと願う女性をサポートし続ける林先生とはどのような方? ご一読ください。
脳神経内科のボトックス治療|田路浩正 先生|ひろしま脳神経内科クリニック(南区・松原町)
脳神経内科のボトックス治療について
主に女性の間では「ボトックス」というとシワ取りや小顔など、若返り・美容治療のイメージが強いのではないでしょうか。しかし、注射によって筋肉を弛緩させるボトックスの効果は脳神経内科における様々な病気の治療にも用いられています。
今回は、今年1月に「ひろしま脳神経内科クリニック」を開業された田路浩正院長に、ボトックス治療についてお聞きしました。
資格を持った医師のみが施術できるボトックス治療。痙攣や筋肉のつっぱり、こわばり、ワキ汗などにお困りの方はぜひ参考になさってください。
在宅診療について|山口剛先生|やまぐちホームケアクリニック(安佐北区・口田)
これからは人を診る医療へ。「在宅診療」という選択
「高齢化社会」「医療費削減」などの言葉とともに、「在宅診療」という言葉をよく耳にするようになりました。在宅診療とは読んで字のごとく、在宅で医療が受けられることですが、実際にそれがどのような医療で、どんな対応をしてもらえるのか、また家族に負担はかからないのかなど分からないことが多く、誰もが受けられる身近な医療という認識はまだまだ低いようです。今回お話を伺ったのは、「患者さんが望む医療を実現したい」という思いから、2013年9月に在宅診療を専門に行う「やまぐちホームケアクリニック」を開院した山口剛院長。外科医として数多くの手術を手掛け、全身管理や末期がんの終末期医療に携わってこられた経験を生かし、現在は365日24時間体制で在宅診療に取り組まれています。熱意をもって地域の患者さんをサポートする山口先生に、在宅診療がどのような医療なのか、また在宅診療を支える「地域包括ケアシステム」とは何かについてお聞かせ頂きました。