広島の頼れるかかりつけ医&病院・医院・クリニックに出会える健康情報サイト
歯科医院の消毒・滅菌について|ゆうこう歯科|高橋 雄幸 先生 | 病気や症状。治療や予防に役立つ 病院・医院・クリニック情報サイト『広島ドクターズ』
(この記事は2018年4月2日時点の情報です)

高橋 雄幸 先生(歯科)

気にした事、ありますか?歯科医院の消毒・滅菌について

ゆうこう歯科
【住所】広島県広島市安佐南区安東2-10-2
【TEL】 082-872-7878

気にした事、ありますか?歯科医院の消毒・滅菌について|ゆうこう歯科|高橋 雄幸 先生
耳触りのよい事だけでなく言うべき事はきちんと言う、
裏表を感じさせない実直な人柄で勉強熱心な高橋院長

あなたは歯科医院を選ぶ時、どのような事を重視していますか?
通いやすさ(立地)、スタッフや医師の応対、インフォームドコンセント、清潔感、完全個室、痛くない治療、診療時間、専門性、自由診療の場合は料金など、歯科医院選びのポイントは人により様々だと思います。
しかし、歯科医院のホームページやご近所の評判ではなかなか見えにくいのが消毒・滅菌などの院内感染防止対策です。
今まではそれらの対策をとっている歯科医院の目安として外来環(歯科外来診療環境体制加算:診療時の偶発症など緊急時の対応や感染症対策としての装置・器具の設置などの取り組みを行っている体制)がありましたが、今年からそれが変わってくるようです。
今回は、安佐南区安東「ゆうこう歯科」の高橋雄幸院長に消毒・滅菌に関する話をお聞きしました。
歯科医院ではお口の中というデリケートな部分を診てもらいますが、出血を伴う処置も多く、対策が不十分だと唾液や血液などを介して感染症のルートとなる可能性は否定できません。しかし、だからといってすべての歯科医院が一朝一夕に対策をとれるわけではない事情もあるようです。
自分や家族を感染症から守るために大切な事、ぜひ考えてみる機会にしてみてください。

歯科医院における感染症対策について教えてください

普段あまり大きくアピールはしていませんが、私は15年以上前から消毒・滅菌に取り組んでいます。
消毒や滅菌、器具の交換などについては、しっかりやっている歯科医院とあまりやっていない歯科医院があって、読売新聞なども定期的に記事を出していますが、今年4月の保険改定で、それらの項目がきちんと保険に入る事になりました。

きちんと対策している施設とそうでない施設に差をつける、という事ですか?

まぁそうですね。2018年10月から、施設基準(医療法で定める医療機関・医師等の基準の他、健康保険法等の規定に基づいて厚生労働大臣が定めた保険診療の一部について、医療機関の機能や設備、診療体制、安全面やサービス面等を評価するための基準)に入る事になり、届出が必要になります。

今までにも外来環というのがありましたが、それとは別なんですか?

今まではそれ以外に消毒・滅菌の項目が他になかったので、私も外来環は届出していますが、外来環境体制加算には消毒・滅菌以外の事も含まれます。今回、外来環の基準から消毒・滅菌等の項目が外れて分かれるような形で、初診料・再診料の方の加算になるんです。

実際のところ、歯科医院によって取り組みに差があるのでしょうか

アンケートで「実際にきちんとやっている」と答えるのは半分くらいで、極端な場合、アルコールなどの薬液で器具を拭いておしまい、というところもあります。
20年くらい前は私のところもそうでしたが、今はオートクレープという高圧蒸気滅菌器で滅菌してから使っています。それだけの事といえばそれだけの事ですが、細菌がほとんどゼロになりますから、大きな差ともいえますね。

では感染症対策をしているかどうかはオートクレープの有無で見分ければよいのですか?

オートクレープ自体はほとんどの歯科医院にありますが、問題は使われているか、つまり器具をオートクレープにかけているかどうかです。
それだけの手間と時間がかかりますし、ある程度、器具の本数がないとできません。
洗濯機を想像してもらうと分かりやすいですが、洗濯もある程度時間がかかりますし、洗濯中の服を着る事はできませんから、着替えの数が要りますよね。
それと同じで、滅菌中はその器具を使えないわけですから、それだけの数が必要になります。
100本も200本も持っていれば1日1回でいいかもしれませんが、器具もそんなに安いものではなく、1本8万円くらいのものを100本揃えようと思ったら800万円になります。
そこまでの投資はできませんから、ゆうこう歯科の場合は毎日5〜6回オートクレープにかけています。
また、今回改定となる施設基準は、歯を切削する器具に対してで、それ以外の器具については入っていませんが、使用器具は他にもあります。
熱にかけられないものや錆が出るものもありますから、熱をかけない消毒器具を使ったり、薬を使ったりと、いろんな方法で消毒・滅菌しますが、その辺の対応は非常に難しいですね。

歯科医院が感染症対策をどの程度行っているのか、正直、患者からはよく見えません

多くはそんなもんじゃないかと思いますよ。
以前だと「手袋をするかしないか」はよく聞かれましたが、今度はそれを使いまわしていないか、と言われる事もあります。言い始めるときりがないし、あまりそれを大きな問題にするのはタブーなところはあります。

きちんと取り組まれている歯科医院を、どのように見極めればいいのでしょうか

初診料・再診料に対する基準の届出をしているかどうかは、厚生労働省の県の機関である中国四国厚生局のホームページなどに載っていて、一般の方も見る事ができますので、ある程度参考になると思います。

感染症対策がきちんと行われていないと、どのような事が考えられますか?

アメリカなどではエイズ感染などがありますが、日本ではB型肝炎です。
感染は見えない部分で起こるというか、原因が実証されないケースが多く、なかなか統計データには出ませんが、歯科の場合は血液が出る処置がとても多いので、器具を介して感染するケースは結構あるはずで、かなりウエイトとしては考えられると思います。

それなのに、なぜ厳然とした対策がとられないのでしょうか

まず、国が感染対策を、今まで強力に推し進めてはいないわけです。今回の保険改定でも、それに見合うような点数はついていませんし、何もカバーされていません。
中国なんかもそうですが東南アジアの医療機関は日本の一般開業医よりもっと厳しい基準で消毒などをしています。東南アジア等の多くの歯科医院は欧米の基準でやっていますから、場合によっては交換ではなく、患者毎に専用のものを使うところもあります。その代わり保険診療ではありませんので当然チャージは高いです。
日本の場合は非常に安価な保険診療のチャージでやりますから、なかなかそこまでできない、というのはあります。国からの経済的な担保がない中で「やりなさい」と言われても、みんながみんな、できないと思います。

では、歯科医院が各自で投資するという形でやってきたという事ですか

そうですね。今回の改定も、基準をクリアできなくて届出しないところの減点の方が大きく、基準を満たしたからといってそんなに大きなチャージがあるわけではありません。
今までと比べて一人当たり30円の差という本当に微々たるもので、手間などを考えるととても見合うとは思えませから、国の方も強くは言えないと思います。

歯科医師の良心に任されているのでしょうか

それは綺麗事というか、実際のところ、それだけではできないです。
時間と費用がかかりますし、勉強もしないといけませんからね。
ともあれ、10月からそういう基準も入って「やってくださいよ」いう形にはなりました。

気にした事、ありますか?歯科医院の消毒・滅菌について|ゆうこう歯科|高橋 雄幸 先生
アストラムライン安東駅すぐのビル4階。みかんの看板が目印
 

先生の医院はどんな患者さんが多いですか?

うちには今、歯科衛生士が常勤3人います。歯科医師は私一人ですが、この規模で歯科衛生士が常勤3人というのはすごく多い方で、今は来院患者の3人に1人くらいが口腔内のケア、メンテナンスで来られています。
理想では、半分くらいがそういう患者さんになれば一番いいと思いますけどね。
今まではそこまで十分な態勢がとれませんでしたが、衛生士が3人になった事でやっとその対策がとれるようになってきました。
以前は「削って詰めて被せて」という治療が結構多かったのですが、最近はかなり少ないですね。
ただ義歯、入れ歯の患者さんは割と増えています。
義歯の修理は基本的に1回2回で直せるようにしていて、作るのが早い事と、自分で言うのもおかしいですが保険の治療に関しては割と上手いから来てくれるのかな、と思っています。
はっきり言って義歯に関しては保険点数が低く、新しく作り変えるのはいわゆる不採算の部分なので、問題なければ修理してから使ってもらうようにしていますが、それでも作り変えるケースは結構ありますね。

患者さんの年齢層は結構高くていらっしゃるのですか?

私ももう60歳前ですから、年齢層はだいぶ高くなりましたね。
やっぱり子供が減っていますからね。矯正の患者さんや、虫歯の治療で来られる子供の患者さんもいますが、だいぶ減りましたね。
基本的に子供さんはやっぱり若い先生のところに行きますよね。やっぱり自分の年齢が上がると患者さんの年齢も上がります。

昔からずっと来られている患者さんが多いのですか?

まぁまぁ多いですが、安佐南って結構引っ越しされる人が多いので、患者さんは結構入れ替わりますね。
ずっと来てくれる人は来てくれますし、それが一番いいんですが、人の移動が大きい分だけ、来られる患者は変わりますし、歯科医院も多い土地ですから、なかなかそういう風にはいきにくいですね。

先生がいつも心がけていらっしゃる事は何ですか?

時間は大切にします。期間は守ります、待たせません。
患者さんが早く来たいと言われたり、逆に遅れて来られたりする事もあるので時間が前後する場合もありますが、基本的に予約通りに動くようにしていますので、きちんと時間通りに来られた患者さんで15分以上待たせる患者さんは月に2人以下です。

先生の歯科医院は完全予約制ですか?

いえ、飛び込んでくる人もいますから、そういうので時間が狂う場合もあります。
ただ、たとえば夕方などでも1時間待ちとかいうのは、私のところでは考えられません。それは時間管理ができていないという事で、従業員の終業時間も遅くなるじゃないですか。うちでは残業はほとんどありません。

余裕をもって予約をとっておられるという事ですか

それもありますし、やっぱり時間通りに終わるようにする事ですね。
そのためには患者さんにも時間通りに来てもらわないといけません。
患者さんを待たせると大体患者さんも遅れて来るようになるので、そういう事がないように当然、時間は紙に書いて患者さんに渡していますし、こちらも約束は守るように、開業以来心がけています。

その他に心がけておられる事などありますか?

あとは設備投資なども結構やっている方で、デジタルレントゲン、CT、大型の器具洗浄機なども入っています。このくらいの規模で主なものは大体揃えていて、ないといえばマイクロスコープくらいですね。
ただ、なんでもかんでもうちで抱え込んでしまうと患者さんのためにならない場合もあるので、問題がありそうな患者さんは大きな病院に行ってもらうなど、結構紹介はします。
患者さんもうちを選んで来てくれているわけですが、うちも患者さんをある程度選ばないといけません。「一元さんお断り」というのは一番理想的ですが、それはできませんし、「思っていたのと違う」などというのも含めて治療結果があまりよくなかった場合にトラブルにならないよう、あまり過度な期待を持たせないようにはしています。ですからホームページにもあまり着飾った事は書いていないと思います。
ゆうこう歯科はビルの4階ですが、ビルの1階と比べてハードルがかなり高くなりますから、最初はやっぱり「1階がよかったな」と思いました。
ですが4階ですと、「ちょっと気楽に行ってみた」というような患者さんはあまり来なくなりますから、今は非常にありがたい事だと思います。やはり敷居が低いと、いろんな患者さんが来られて「ちょっと行ってみたけど、あんまり合わんけぇ、ここはよくないよ」という人も増えます。そういう患者さんを作りたくないですからね。来ていただいた以上はやはりこちらも責任をもってやりますが、100%満足させるという事はできません。だけど最低でも60点以上、基本的には80点以上の治療をしてお帰ししたい。ただし、こちらが80点くらいの治療だと確信していても患者さんに伝わらない場合もありますし、過度な期待を持たれすぎても困るので、敷居はある程度高くしておかないといけないなと思っています。
でも、だからといって医療が高飛車であってもいけないので、ゆうこう歯科は非常に庶民的な感じでやっているつもりです。

高齢化社会への対応はいかがでしょうか?

これからは、高齢社会が一層進み、歯科の役割が増大します。
口から食べて元気になるために、飲み込みがうまくできない方々への管理指導が大切になってきています。
ゆうこう歯科では、院長はじめスタッフも摂食機能障害への対応が出来るように、研修会へも積極的に参加し、また訪問診療にも力を入れています。
もちろん、入れ歯の合わない、壊れた場合の訪問診療も行っており、1〜2回で現状の入れ歯を使いやすく修正します。

最後に、読者へメッセージをお願いします

虫歯にならないように、また歯周病が進行しないように、うまく歯医者を使ってもらいたいなぁと思いますね。
歯や歯茎は体の一部であって、人間はそのために生きているわけではありませんが、そんな「体の一部」をよりよくするためにこちらも全力を尽くすわけです。歯は「取替部品」ではありません。
歯が1本なくなる、抜ける、という事は、たとえば指の第一関節がなくなるとか、それくらいの事じゃないかと私は思っています。
たかが歯、されど歯。
歯は、あなたの体の一部です!

医師のプロフィール

高橋 雄幸 先生

●広島大学歯学部 卒業
●医療生協健文会 協立歯科診療所 勤務
●医療生協 健生歯科なると 勤務
●ゆうこう歯科 院長

‐資格・所属学会‐
・国際歯周内科学研究会会員
・床矯正研究会会員
・塩田義塾会員
・日本ヘルスケア研究会会員
・アーチフェイシャル咬合研究会アドバンスコース修了
・IPOI 臨床研究会(POI インプラント・マスターコース修了)
・全国共通がん医科歯科連携講習会終了
・歯科医師認知症対応力向上研修会終了
・摂食嚥下機能訓練研修会終了
・広島県歯科保健医療サービス提供困難者相談医

 

 
 

■□■□ 2024年9月によく読まれた記事をCHECK! □■□■

 
命にかかわる病気ではありませんが、経過観察と言われたら生理の変化に気を付けて。過多月経や月経痛がひどくなるなどの場合は早めに産婦人科に相談しましょう。

実は10代、20代の女性の死因上位に挙げられる摂食障害。
人の価値や美しさは、体型や体重で決まるものではありません。
適切なカウンセリングで過度な痩せ願望やストレスから自分の体を守りましょう。

幼児や児童に感染することが多く、発症すると喉の痛み、熱、発疹などといった風邪と似た症状が起こります。また、痛みはないのですが、舌の表面に赤いぶつぶつができることがあります。

尋常性疣贅は、「ヒト乳頭腫ウイルス」というウイルスの一種が皮膚に感染してできます。手あれや髭剃り後など、目に見えないくらいの小さな傷からでもウイルスが侵入します。どこの部位にもできる可能性があるのです。

咽喉頭異常感症は心理的要因が大きいといわれています。
喉がイガイガする、圧迫感がある、引っ掛かったり、絡んだような感じがするなど
考えれば考えるほど、喉に違和感を抱き、そのストレスが引き金になって症状を引き起こすことも多いようです。

「不安障害」とはその名の通り、不安な気持ちが強くなる病気です。
ある特定の状況や場所で非常に強い不安に襲われ、身体のいろいろな部分に様々な症状が現われたり、不安を避けようとする「回避行動」をとるようになったり、また安心を得るために無意味な行動を反復してしまうといったことが起こり、人によってはそれが原因で社会生活に支障をきたすこともあります。


病名・症状・キーワードからお医者さんレポートを探す かかりつけ医は、「病気を治す」だけでなく、「病気を近づけない」ための強い味方。信頼できるかかりつけ医を見つけることは、大切な家族の健康を守る安心の第一歩なのです。 広島県では、県民一人ひとりががんをより身近なものとして捉え,がん検診の重要性についての意識が高まるよう、がん検診の普及啓発や受診率の向上に力を入れています。 広島ドクターズのサイト運営会社「株式会社和多利」は、広島県「がん検診へ行こうよ」推進会議会員に所属しており、広島ドクターズを通じて広島のがん検診受診率アップに貢献したいと考えています。



広島の病院・医院をエリア別に探す
広島の病院・医院を診療科目別に探す
 
今月のピックアップレポート

PICK UP レポート

CT、MRI、エコーの画像診断と丁寧な問診で早期発見!
 東和義 先生
(あずまクリニック 放射線科内科)
 
よく検索されている病名・症状
咽喉頭異常感症(セルフチェック 喉の違和感 更年期)

ウイルス性胃腸炎(ノロウイルス 2回目 軽い)

尋常性疣贅(魚の目 子供 ミルメシア 放置 足のイボ 幼児 黒いつぶつぶ 原因)

子宮筋腫(何センチで手術 経過観察 ストレスで大きくなる 放置 妊娠中 手術 症状)

摂食障害(食べたら吐く ストレス 吐き癖 くり返す)

溶連菌感染症(いちご舌 溶連菌じゃない)

 

自分にあったかかりつけ医をみつけよう!広島の医院・病院ガイド
 
新着お医者さんレポート
 
【広島ドクターズは暮らしに役立つ広島の地域医療情報が満載。その病気とは?どんな症状は?どんな治療をするの?予防ついて、広島のドクターが知りたい医療情報をレポート発信。広島の病院検索も広島ドクターズで】
【広島ドクターズは暮らしに役立つ広島の地域医療情報が満載。その病気とは?どんな症状は?どんな治療をするの?予防ついて、広島のドクターが知りたい医療情報をレポート発信。広島の病院検索も広島ドクターズで】
【広島ドクターズは暮らしに役立つ広島の地域医療情報が満載。その病気とは?どんな症状は?どんな治療をするの?予防ついて、広島のドクターが知りたい医療情報をレポート発信。広島の病院検索も広島ドクターズで】
 
【広島ドクターズは暮らしに役立つ広島の地域医療情報が満載。その病気とは?どんな症状は?どんな治療をするの?予防ついて、広島のドクターが知りたい医療情報をレポート発信。広島の病院検索も広島ドクターズで】
【広島ドクターズは暮らしに役立つ広島の地域医療情報が満載。その病気とは?どんな症状は?どんな治療をするの?予防ついて、広島のドクターが知りたい医療情報をレポート発信。広島の病院検索も広島ドクターズで】
Produce : WATARI Developed : Netprompt